吃音と場面緘黙について理解を深める(全5回): 吃音の治療法


前回は吃音の定義や診断基準などについてお伝えしました。今回は、治療法について詳しくみていきます。また、海外と日本の治療法の違いを紹介します。

I. 吃音の治療方法

大きく直接法と間接法の2種類に分けられる。


  1. 直接法: 意図的に話し方をコントロールして流暢な発話を目指す発話訓練

  • 流暢性形成法:吃音を生じさせず滑らかに話す

  • 吃音緩和法:ことばが出ないような苦しい吃音を、軽く繰り返す程度の吃音に変える

  • 統合的アプローチ:上記2つの複合。つまり、具体的な「流暢な話し方」を見せて指導をする

2. 間接法:意図的な話し方のコントロールは行わず、正常な発話を促していく訓練

  • 発話環境の調整:「流暢に話す」体験を増やすような環境の調整

  • 系統的脱感作法:不安や恐怖を生じる状況や物に対して、脱感作と呼ばれるリラクセーション(主に筋弛緩などを用いる)を用いて十分にリラックスした状態で段階的に不安対象に暴露して緩和させる方法

  • 自律訓練法:特定の手順を通した自己暗示によって心身をリラックスさせ気持ちの安定を図る

  • 年表方式のメンタルリハーサル法:「話すことを回避する」ようになった対象者に対して、日常生活では話すことへの意識を向けず回避をしないように指導しつつ、夜間寝る前に頭の中で毎日話すイメージをすること。



治療方法は主に幼児・学童・成人用と区別されているが、基本的には上記のアプローチを組み合わせて指導する。