- 2016年12月30日
ABA: 効果的な指導をするためのポイント
11月のパーティングトン心理博士(BCBA-D)の講義では、ASD(自閉症スペクトラム障害)を呈する子どもを対象とした指導方法について理解を深めることができました。より良い指導が提供できるようご参考にして頂けると嬉しいです。 ポイント1: 効果的な指導をするための基本チェックリスト 子どものやる気を引き出していますか。 子どもは注目・集中していますか。 分かりやすい指示を出していますか。 正しい反応や望ましい行動を強化していますか。 プロンプトは素早く減らしていますか。 ポイント2: 子どもの協力的態度が成功のカギ 子どもの協力性が得られなければ新しいスキルを獲得させることはできない。 子どもに望ましい行動を求めたいのであれば、その頻度を増やすためにその行動を強化しなければならない。 ポイント3: 協力性態度を得るためのチェックリスト 良い(望ましい)行動を強化していますか。(指導者の指示に従えば、自分にとってメリットがある、ということを子どもに教えてあげる必要があります。) 子どもが成功できるように促していますか。 簡単な課題からやっていますか

- 2016年12月29日
インタビュー: Kathryn Mendoza, BCBA
PIECES Child Development Services 代表 Kathryn Mendoza, MA Ed., BCBA Q4: ABLLS-R(R)を使っていますか。 A4: もちろん!Verbal Behavior (VB) は非常に優れた言語指導法だと思います。2007年に初めてABLLS-R(R)を読んだ時は本当に感動しました。実は、9年前のDr. Partington(パーティングトン心理博士)の講義で購入したABLLS-R(R)のテキストは今でも大事に保管しています。わたしにとってバイブルのようなものなんです。当時講義中に書いたメモ書きを読むと初心に返ることができます。PIECESではABLLS-R(R)とVB-MAPPを両方使っています。VB-MAPPは言語的スキル項目がメインなので、やはりそれだけでは不十分です。運動面、視覚機能面、社会性、模倣スキル、ADLなど、包括的なスキルを養う必要がありますが、ABLLS-R(R)を活用すれば基本的な学習能力が全て網羅できます。 Q5: 2017年に東京で専門職向けのトレーニング

- 2016年12月29日
インタビュー: Kathryn Mendoza, BCBA
PIECES Child Development Services 代表 Kathryn Mendoza, MA Ed., BCBA <経歴> フィリピンノーマル大学院教育学部卒業。フロリダ工学大学にて教員免許取得かつ応用行動分析プログラムを修了。Sorah SteinとCherish Twiggから指導を受け、フィリピン人初の認定行動分析士(BCBA)となる。2002年から応用行動分析による療育支援に携わる。2007年東京での研修中、BFスキナーの言語行動(Verbal Behavior)を学ぶ。2010年にPIECESを設立し、ABA療育サービスの提供と行動セラピストの育成に従事。また、ベトナム(ホーチミン)にて自閉症児療育コンサルタントを務める経験をもつ。自宅での個別指導、通常学級に在籍する子どものスキル評価、特別支援学校のABAプログラムの統括、セラピストと保護者の指導、ABAプログラムのコンサルタント、大学院での講義など幅広く活動。座右の銘は「個々の子どもの可能性を最大限に引き出すカケラ(piece)を探す」こと。 PRC Licens

- 2016年12月28日
インタビュー:Kathryn Mendoza, BCBA
今日から全3篇にわたり、Kathryn Mendozaさんをご紹介します。Kathrynさん(ニックネーム:チャイ)はフィリピン人で初めて*認定行動分析士(Board Certified Behavior Analyst)の資格を取得したセラピストです。 Kathrynさんはわたしにとって友人、かつ憧れのセラピスト、いわゆる、Role Modelです。 彼女の目はキラキラしていて、笑顔が絶えません。子どもだけでなく、後輩セラピストに対しても誠意と敬意を持って愛情深く指導されています。下の全てを有した素晴らしい人です。 1. 子どもに対する豊かな愛情 2. 教育に対する深い情熱 3. 豊富な知識 4. 謙虚な態度 5. 高い向上心 パーティングトン博士がARNのインタビューでも話しているように、BCBAだからといって良いセラピスト・指導者とは限りません。博士曰く、BCBAの数は増えているけれど質は落ちているそうです。しかし、KathrynはBCBA取得後も、スーパーバイズを受け自らのスキル向上の努力を続けています。クリニックを立ち上げ、独自のプログ

- 2016年12月28日
パーティングトン博士(BCBA-D)の講義 Part I:セラピストの心得
11月に香港のAutism Recovery Networkで行われた、パーティングトン博士(BCBA-D)によるワークショップに出席しました。 このPart Iでは、セラピストの心得について特に重要だと思った4点についてまとめました。基本的なことだからこそ、しっかり実施しなければなりませんね。 1)療育の最終目標:基本学習スキルの獲得とその般化 療育の最終目標は、般化スキルの獲得です。つまり、子どもが日常生活を通しながらより高度なスキルを獲得できるために、様々な基本学習スキルを養うことが不可欠です。机上でのDTTで得たスキルは、様々な環境下でも練習をし、最後に必ずNET(Natural Environment Training)を行います。スキルは般化できるようにならないと結局意味がないからです。 "The Goal: Teaching should result in the acquisition of generalized skills that allow the learner to learn from his everyday