top of page

場面緘黙への支援

場面緘黙の子どもは大人しいと思われている場合も多く、就学前や就学後も見落とされることも少なくありません。場面緘黙が疑われるときには早期介入が必要になります。何もせず自然に状態が良くなるという可能性はあまりありません。

本ブログでは場面緘黙の子どもに対する支援や対応の方法について説明していきます。不安や緊張を抱えている場合が多いので、それらを感じさせない環境をつくっていきます。基本的には「楽しく、自信をつけながら、場数を踏んでいく」ことが重要です。

どのような対応をしていけばよいのか具体的にみていきましょう。

<良い対応>

・初めは身振りやしぐさで、言葉を使わないコミュニケーションを奨励します。徐々に発話につなげていくようにします。

・いま安心して話せる状況からスモールステップで話せる場所や人を増やしていきましょう。

・あくまでその子のペースに合わせるようにします。

・その子が快適だと感じる環境を作り、非言語(身振りなど)のコミュニケーションも受け入れていきましょう。

<避けるべき対応>

・話すことを強制しないようにします。無理に話をさせようとすると逆効果にあり、症状の悪化につながることもあります。

・反応がなくても怒ったり責めたりしてはいけません。

・慣れていない人や環境で無理に話しをさせることは避けましょう。

・十分に準備ができていないのに、発話を促すことは避けましょう。

 上記のように、安心してコミュニケーションできることを促進して、不安を減らし、リラックスできる環境をつくっていくことを心掛けるようにします。また、できることをほめて、自信をもたせることも大切です。

 今の状態を受け入れ認めてあげることで緊張や恐怖感を軽減することができるようになっていきます。対人関係も、無理強いはせずに徐々に広げていくことが重要です。

 以上のような対応を促すことで、少しずつ場面緘黙の症状の改善が見込めるようになります。急激な向上を期待するのではなく、周りの人も焦らずにじっくりサポートしていく必要があります。保護者の方や、周りの友達、また幼稚園・保育園、学校の先生など多くの人の協力が必要になります。そのため、まずは正しい対応方法を知り、周囲の人たちが共有していくことが大切です。

参考文献

・場面緘黙児への支援と対応 , 場面緘黙児支援団体 しえんネット, 2008 ,http://kanmoku.org/

・場面緘黙児への支援に関する一考察 -家庭と保育園との連携支援事例-, 中嶋裕子, 2015, 日本社会福祉学会中国・四国ブロック 第4号

特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
bottom of page