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「何を言ってるかわからない」

ご家族からこのような心配事をよく耳にします。

まだ2-3歳でしたら、もう少し待ってみましょうか、と答えます。しかし、4歳になっても発音が曖昧、年長さんになって自分でも発音が違うことを気にしている、という場合は構音検査を勧めています。

今回から3回に分けて「発音」についてお伝えします。 

人は生まれた瞬間に「おぎゃー」と声を出し、この時から発音の成長が続いていきます。

発音にとても重要なのが口の開け方や唇・舌の動かし方や位置です。これらは年齢とともに成長していきます。小さい時には出せない音がたくさんあっても、徐々にいろいろな音が作れるようになっていきます。 日本語の発音はおおよそ6~7才ぐらいには完成します。この時期になっても発音がおかしい、はっきりしないといった場合には何か問題があるかもしれません。 発音に異常がみられる原因は大きく分けて2つあります。 1.発声器官の異常や病変などの問題  鼻、口腔内、舌、歯などに先天的に異常があるとうまく発音できないことがあります。脳血管疾患や後遺症などが原因となることもあります。また、聴覚の問題が原因になることがあります。 2.音韻認識、発音方法の問題 音韻認識とは、単語がいくつの音でできているのかが分かり、単語の中でどの音がどの順番で並んでいるか分かるようになる能力のことを言います。一般的に、この能力は5歳ぐらいで獲得しますがこれが未成熟だと発音がうまくできないことがあります。 また、発音を獲得する過程で舌の使い方などを間違って学習してしまうことがあります。 これら以外にも発達全体や言語に遅れがある場合にも発音に異常がみられることもあります。発音の問題は1人1人違うことから、しっかり確認することが重要です。

次回は、言語聴覚士が行う発音の検査、指導方法などについてお伝えします。

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