ことばの理解と表出を伸ばすために

June 23, 2016

  生後2歳になっても有意味語が数語しかない、3歳になっても単語レベルの発話しかない、など「ことばの遅れ」に関する相談は絶えません。
 言語聴覚士の言語療法やABAセラピストによるVerbal Behavior Therapy (言語行動療法)などの個別指導を受けている方、受けていない方に関わらず、家庭で簡単にできるこどもの言語発達を促す方法をご紹介します。これらの方法を日々の生活の中にどんどん取り入れ、楽しみながらことばの使用を広げていきましょう。

★   セルフトーク(Self-Talk)
   こどもと一緒にいるとき、あなたがやっている動作をできるだけ多く言語化して話しかけながら行動しましょう。コツは短く、簡単で、楽しく!例えば、お出かけの時には、「靴を履くよ。」「ドアを開ける。」「外に出るよ。」「さあ、歩こう!」など、語りかけながら行動します。こどもに復唱させる必要はありません。ことばには意味があること、そして、ことばは楽しいということをこどもに認識してもらうことが目的です。

 

★   パラレルトーク (Parallel-Talk)
   こどもが遊んでいる時、こどもの行動を言語化します。こどもの知っていることばを使い、文は短くシンプルにしましょう。例えば、クレヨンでお絵描きしていたら、「青いバスを描いてるね。タイヤを塗っているね。」や、太鼓で遊んでいたら「太鼓を叩いたね。トントントン。上手に叩けたね!」という感じです。

★   質問が多いのは逆効果?
 質問は「シンプルで短く」。「何?」「どこ?」といった質問は、語彙を想起させることを求めているため、難しすぎて会話を楽しめないかもしれません。質問の返答がなくても大丈夫。何度も聞き返すのではなく、答えも言ってあげましょう。質問したらすぐに答えを提示し、「模倣」できるように促してあげるのもひとつです。

★ 質問の難易度を下げましょう。
 「何したい?」「何食べたい?」「どこ行きたい?」などの質問は漠然として難しすぎるかもしれません。そんなときは、2〜3つの選択肢を、分かり易いように視覚的に示しながらことばで提示してあげましょう。例えば、「何飲みたい?オレンジジュース、水、牛乳?」といいながら、それぞれの実物を手前にだし、ことばと事物をセットにして提示しましょう。もしことばで答えられなくても、指で指したり、ジェスチャーで返したりすることができれば、対人とのやりとりが成立します。やりとりができたことを褒めましょう。できれば、少しずつ事物の名称をリピートできるように促してみましょう。

★   2語文、3語文の「助詞」の置換、省略について
 助詞「と」「が」「を」などは語順、意味、使用によって使う助詞が異なるため、こどもは混乱してしまいます。例えば、こどもが「バーバがジージがきた。」と言った場合、「そうだね。『バーバとジージがきた』ね」と、まず、こどもが言ったことを「ちゃんとわかったよ」と受け止めます。それから、正しい助詞「と」をやや強調してリピートします。こどもが自発的に上手にリピートしたら「上手に『バーバとジージがきた』っていえたね」と反応をきちんと返し、再度リピートしましょう。上手に言えない場合は、短い句や単語で切る、指を使うなどして難易度を下げましょう。こどもが自分からリピートしなくても大丈夫です。何度も何度も繰り返し聞く機会を与えることが大切です。

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